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2011.05.21

挫折

昨日はバイクの引取りで箱根方面まで。
せっかく道の良いワインディングが近いので首都高が空いている深夜に出て
引き上げまでの時間、空気の澄んだ早朝の峠を走ることにした。ロードレーサー(チャリ)で。
6月で体作りをコンセプトに自転車トレーニングに力を入れはじめてからそろそろ1年なので
少し負荷のかかる練習を実戦するのに上り坂で試してみたかった。

普段、平坦な道は30分で12kmは走れるが坂道なので距離は減らすことは考えたが
どこを走るか悩んだ。出来れば走り終わって温泉で一汗流したいところ。(;^_^A
引き上げの時間や温泉の始まる時間もあり箱根の宮ノ下温泉にある”太閤湯”が
7:00から営業なのでここを基点にスタートして箱根駅伝でも使う国道1号を上って
芦ノ湖までのルートがいいコースと計画していたがで車を止める場所がなかったので
あきらめ別の場所にすることにした。しかしながら国道1号に戻るといきなり急坂(@Д@; 
これは無理だとすぐ納得できたのでもう少し”やさいし坂?”を探しに移動。
(往路第5区ランナーはすごい!)

次に考えたのがターンパイク。道もそこそこ広そうだし国道1号よりなだらかなイメージがあり
駐車場も大きいので行って見ると霧?

通行止め?(;´Д`A “`


ターンパイクもあきらめそこから湯河原に続く走り屋のメッカ”椿ライン”しかあとがなく
大観山から7kmほど下った所にある休憩所のような場所をベースに登ることに決めた。
途中下っていくとこんな坂上れるのだろうか?と普段バイクではわからない勾配に少々不安が...

2時間ほど仮眠していよいよスタート!

7時前なのに3台ほどバイクが走りこんでいて轢かれないかこれまた不安を抱えつつ
こぎ始めるが思った以上の勾配で平坦な場所では25~28km/hでるところ15~16km/hしかでない。
これでは予定時間を過ぎてしまうとさらに焦りつつこぎ続ける。
早朝の澄んだ空気や鳥のさえづりなどに五感をかたむける余裕もない。
しばらくこぎ続け余裕が出来たのかピー、ピー。と鳥のさえずり?ではなくサイクルメーターからの
音に気が付く。設定してある心拍140~160を外れると知らせてくれる音で普段はなかなか140まで
到達しないので20分ほど走らないと鳴りっぱなし。走り出して5分ほどしか経っていないからいつものことかと思いメーターに目をやると心拍163!なんと設定よりオーバーしているため鳴っていたのだ。

深呼吸をして呼吸を落ち着かそうとするが”こげばこぐほど”下る気配はない。
車で下ってきた”大きな坂”まで来てないのにこの心拍。しかも進んだ距離を見てもまだ1.5kmほど。
まだ頂上の大観山まで5km以上。どんどん気持ち的にも追い込まれる。
やめるか、まだ続けるか。そこからすでに葛藤が始まる。
途中、坂が緩くなり心拍も150まで下るが速度もケイデンス(ペダルの回転)も同時に下っている。
太ももの裏側が悲鳴を上げている。速度も11km/hまで下ってくると飛んでくる虫も隕石のように感じ
よける余裕もない。道の脇の側溝にはタヌキかモグラかがゴソっと突然動き心拍をますます上げる。
いままで、マラソンでも耐久レースでもどんなに時間がかかってもゴールまでとあきらめない姿勢で
やってきた。今回は「車で下ってきた”大きな坂”」が脳裏に焼き付いていて体的に絶対無理だと
わかってしまたが気持ち的にあきらめがつかない。しかしこのまま進めば速度0km/h。
ペダルとシューズが固定されるビンディングなので止る=転倒。少しでも進んでいれば足が外せる。
葛藤を続け3kmほど進むとヘアピンカーブが続く。曲がるたびに今度こそ止ろうと思うが曲がると勾配が少なかったりフラットでなんとかこぎ続けたがついにヘアピンを曲がると壁のような坂が現れた。
そして...
最後の力を振り絞りペダルから足を外した...挫折。

いやこれもまた一つの選択だと...


(注:これは壁のような坂ではない)